Web集客[運用・改善]
今さら聞けない!【治療院業界】ネット集客&リアル集客のメリット・デメリット
投稿日:2022.01.06
投稿者プロフィール
- 「顧問税理士と同じように中小企業に1人のWebコンサルタントが顧問契約することを当たり前にする」をビジョンにローカルビジネスWeb集客の専門家としてこれまで90業種以上600社超の企業や店舗、個人のWebマーケティングに関与/コンサル未経験から3ヶ月でWebコンサルになれる「Webコンサルタント養成講座」を主宰し、Webコンサルを育成するコンサルタントとしても活動する。
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身体の不調を緩和し調子を整えるときにお世話になるのは、整体院・整骨院、鍼灸院ですね。これら治療院を新規開業する際には、オープンすることが広く知られないと、誰も訪問してくれません。ネットや紙媒体を使って、集客活動をすることが重要です。
昨今では、Web媒体を使った集客も重要視されています。
ここでは、ネットを使った集客と、紙媒体などを使ったリアルの集客について、それぞれメリットとデメリットを比較していきます。
特徴を知り、上手に組み合わせて、整体院・整骨院および鍼灸院の集客を成功させましょう。
ネット集客する際の7つのメリット
まず、ネットで集客する際のメリットを見ていきましょう。
ネット集客は、オンラインショップやネット上で完結するサービスだけに使われるものではありません。
実際に対面で施術するような整体院や整骨院、鍼灸院においても、ネット上の広告・宣伝はとても効果があります。実際にどのようなメリットがあるのか紹介していきます。
(1)明日からでもすぐに始められる
ブログを書く、SNSに投稿する、ランディングページを作る、リスティング広告に出稿する、既存のWebサイトに新たなページを追加する、などのネット集客のための施策は、実はほとんどが自分である程度対応することが可能です。
例えばWordPressやWix、ペライチといったツールを使えば、業者に依頼しなくても比較的簡単にWebサイトを作ることができますし、更新にもそこまで専門知識は必要ありません。
ネット集客においては、今ある専門知識やスキル、これまでの治療事例などを出し惜しみなく発信し続けることが重要になります。今までの資産を棚卸しして発信すればよいのですから、極端に言えば明日からできることなのです。
(2)PDCAサイクルを速く回せる
いう結果も比較的早く確認することができます。
Webサイトへのアクセスはすべてログが残るようになっています。そのため、Google AnalyticsやSearch Consoleなどの解析ツールを使えば、アクセス数はもちろん、どんなキーワードからのアクセスか、アクセスのあった地域、コンバージョン率(アクセス数に対しての問い合わせ率)、ユーザーのサイト滞在時間、サイト内のどのページを見ているかなど、多岐にわたるデータを得ることができます。
つまり、自分が行ったネット集客施策の成果を、それらの数値からリアルタイムで検証することができるのです。数値を分析して施策を検証し、次のアクションを明確するといったPDCAサイクルを短期間で回せるのは、ネット集客の醍醐味です。早ければ、週単位で改善サイクルを回していくことも可能でしょう。
(3)低予算から始められる
(1)(2)で説明したように、ネット集客は業者に依頼しなくても自分ですぐにでも始めることが可能です。ですから、正しいWebマーケティングの知識や手順を学べば低コストで始められ、運用していくことができます。
ネット集客が軌道に乗って余裕が出てきたら、部分的に業者や外部パートナーに外注するという方法も可能です。
(4)正しい努力をすれば必ず報われる
ネット集客は、正しい努力をすれば必ず結果が出るのが大きなメリットです。正しい努力を積み重ねるためには正しい知識と情報が必要ですが、必ずしも世に広く出回っている情報が正しいとは限らないため、その点は注意が必要です。
例えば、「毎日ブログを更新すれば集客できる」という情報を信じてコツコツと更新を重ねている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、現在はGoogleのアップデートにより、ただブログを更新するだけではアクセス数を増やすことは難しくなっています。
数年前の常識はどんどん塗り替えられていくのがWebの世界です。ぜひ、最新かつ正しいネット集客の知識や考え方を身につけていただきたいと思います。そのためには、信頼できるWebコンサルティング会社に相談するのもひとつの方法です。
(5)タイムリーに情報発信できる
一昔前までは、Webでの情報発信にはパソコンを使わなければいけませんでした。しかし現在では、SNSやブログの投稿はスマホで完結することができます。
治療院のように予約制のビジネスでは、前日や当日に予約のキャンセルが出ることもあるでしょう。そんなときに「明日○時に1枠空きがあります」といった情報をSNSでお知らせすることも、スマホ1つで手軽に行うことができます。
こうして必要な時に必要な情報をタイムリーに発信することで、集客のチャンスとしていくことが可能です。
(6)トレンド変化がそこまで激しくない
「ネット集客は流行り廃りが激しく、変化についていくのが大変なのでは?」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、治療院などのローカルビジネスにおいては、トレンドの変化はそれほど大きくありません。
(4)で少し触れたように、ブログをただ更新するだけでは集客できなくなったというような変化は起こりますが、それはブログの内容や更新頻度を見直せばよい話であり、何かまったく新しいことに挑戦しなければならないということではないのです。
AIやVR技術の進歩が騒がれ、そして「Clubhouse」のような音声SNSも以前は話題になりましたが、こうした大規模な投資が必要な最新技術や新しいSNSなどは、ローカルビジネスにはほとんど影響がありません。
ネット集客の変化は、急ではなく徐々に起こっていくものです。現時点での正しいWebマーケティングのノウハウをマスターすれば、その程度の変化には十分に対応していくことができるでしょう。
(7)専門性をアピールできる
世の中には数多くの治療院があります。その中で「腰痛専門」「頑固な肩こりに強い」など、的確に専門性をアピールすることができれば、見込み顧客に見つけてもらえる確率がぐんと高まります。
ブログやコラムなどで自分の専門知識やノウハウを発信していくことで、専門性を裏付けることができます。そうしたコンテンツの蓄積によって見込み顧客の信頼は高まり、Googleなどの検索エンジンにも評価されやすいサイトになっていきます。
ネット集客する際の3つのデメリット
ここまでは、ネット集客するメリットを3つ紹介しました。ここからは、ネット集客する際の3つのデメリットを紹介します。
(1)それなりの手間と労力がかかる
ネット集客のための施策は、SEO対策、Webコンテンツやブログの作成、SNS投稿、そしてアクセス解析など、自分で行う場合はそれなりに手間と労力がかかります。
例えばSEO施策を例に挙げましょう。まず制作したホームページが検索エンジンの審査を通り、検索結果に表示されるようになる必要があります。検索エンジン側は、掲載されるホームページがキーワードと合致しているか、一貫性やコンテンツの質を重視し審査します。
治療院の場合、例えば「地域+整体院」というキーワードだと、競合が多く競争率が激しいため、常にキーワードを修正したり、ホームページの内容を充実させたりすることが求められます。このような対策に常に取り組まないと思ったような成果が得られないのは、デメリットといえるでしょう。
(2)さまざまな競合と比較される
実際の店舗では、整体院や整骨院、鍼灸院が何店舗も横並びになっていることはありません。しかしネットの場合は、「地域+整体院」などで検索すると、検索結果に何件も表示されます。ネットでは、常に競合と比較されてしまうのはデメリットといえるでしょう。
ネット上には、多くの同業者のホームページが存在しています。競合が多いということは、それだけ競合相手がネット上で情報を掲載し、ユーザーにアプローチしているという意味でもあります。
自院の特徴や強みをアピールして競合と差別化しつつ、ユーザーが求める情報もしっかり掲載することが、ネット集客を成功させるポイントになります。
(3)ネット広告を理解していないと広告の費用対効果が悪くなる
ネット集客をする上で、広告を使ってみようと考えている方もいらっしゃるでしょう。ネット広告にはリスティング広告やバナー広告、SNS広告などさまざまな種類があり、手法も異なります。それぞれの広告について理解した上で用いなければ、費用対効果が悪くなってしまいます。
また、広告費は基本的には上がっていくものです。例えばリスティング広告では、競合が増えるほど、そして費用をかける人が増えるほど、広告単価は上昇していく仕組みとなっています。そのため、どうしても資本力のある広告主が有利となる側面があります。
ローカルビジネスの治療院は、まずSEO等のお金をかけないネット集客から始めてみるとよいでしょう
リアル集客する際の3つのメリット
ここからは、リアル集客のメリットとデメリットを紹介します。まずは、メリットからです。
リアル集客の方法は、飛び込みでの営業や、新聞・雑誌への広告掲載などさまざまです。今回は、チラシや広告配布などのポスティングを中心に説明していきます。
(1)ターゲットエリアを細かく決められる
新聞折込やポスティングは、ピンポイントでターゲットエリアを決められるのが大きなメリットです。配布エリアについて、「○丁目から○丁目」や「この交差点から東の、この範囲のエリアに」といった細かな指定をすることができます。
ネットでは、広告などのエリア指定は市町村などのざっくりとした設定しかできません。それに対してチラシでは、交通や立地条件などの地域事情を踏まえたターゲティングができるため、より効率的に見込み顧客にアプローチすることができます。
(2)細かくテストがしやすい
意外に感じるかもしれませんが、ネット集客よりも細かなテストがしやすいのがチラシ等のリアル集客のメリットのひとつです。
例えばチラシを3パターンほど作成し、今月はAパターン、来月はB、その次はCを配布して反応を見るといった方法です。現在はネット印刷の普及により印刷のコストは下がっており、チラシ5000部の印刷代は1万円以下です。コスト面からも、フットワーク良く小刻みなテストがしやすいといえるでしょう。
また、(1)で述べたようにエリア設定も細かくできるため、チラシのデザイン・内容とエリアでのテストから、最も成果の出る組み合わせを見出し、最小のコストで最大の集客効果を狙うことも可能です。
(3)確実に目に留まりやすい
チラシ等の紙媒体を配布することで、ネットをあまり見ないユーザーの認知度の拡大につながります。ネット広告よりは目に触れる可能性も高いといえます。
1度きりではなく回数を重ねて配布することで、少しずつ記憶に残り覚えてもらえる可能性が高まります。地道な作業ですが、コツコツと努力することで、長い時間がかかっても集客に結びつく可能性は高いでしょう。
リアル集客する際の3つのデメリット
ここまではリアル集客の3つのメリットを紹介しました。ここからは、リアル集客の3つのデメリットを紹介します。
(1)法的に表現が規制されやすい
整体院・整骨院・鍼灸院は、通称「あはき法」や柔道整復師法等の法律により、使用できない文言や、記載してはいけない内容があります。チラシを作成・配布する際は、記載内容に十分注意しましょう。
(2)チラシを迷惑だと思う人もいる
チラシを配布する際は、自院の近隣エリアに限定的に配布しますが、配布される側がその情報を望まない場合もあります。チラシを配布しても、迷惑だと思われたりクレームにつながる可能性も否定できません。
チラシを配布した際の反響は、0.1~0.2%あれば良いといわれています。1000枚配布して、1~2件の反響があれば十分というのが実情です。配布する回数を検討しながら継続することが重要です。
(3)細かな解析が難しい
ネットではアクセス解析により、どのページを見ているのか、ホームページをどれくらいの時間見ているのかなど詳細な分析ができます。しかしチラシの効果は、問い合わせや予約があり、その際のアンケートや質問で「チラシを見て」という回答が得られたことによってしか測定することができません。
チラシを配布しても、読んでくれているのか、チラシの内容が響いているのか、そもそも読んですらおらず捨てられているのかといった反応を知ることはできません。その点はネット集客との大きな違いであり、デメリットといえるでしょう。
ネット集客とリアル集客についてのまとめ
整体院や整骨院、鍼灸院で集客する上で、ネット集客とリアル集客のメリットとデメリットを解説してきました。それぞれのメリットやデメリットを考えた上で、集客をどのように行うか参考になりましたでしょうか?
治療院業界でも効果測定がしやすいネット集客がもてはやされていますが、看板やチラシ、フリーペーパーへの広告出稿など、じわじわと効いてくる地域密着型のリアル集客手法も、ローカルビジネスには必須です。
また、集客施策は複合的に行っていくことが大切です。チラシを見てそこからホームページを訪れたり、逆にホームページからSNSを見たりと、顧客の行動は多様化しています。そのため、ネット集客にしろリアル集客にしろ、ひとつのメディアだけで集客を行おうとするのは賢明ではありません。
ネットとリアルの両輪を回すことで、集客効果は大きくなります。エリアの特徴やターゲット像をしっかりと分析して、適切な広告媒体を選んで展開していきましょう。
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